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ギフトの贈り方

by kei@Jewel 4Urs.

ホームステイではなく、ファームステイを体験した20代の頃、日本人がまず訪れないような内陸の田舎のおうちに一週間住まわせてもらった。
現地のトラベルデスクに出向き、自分でブッキング。
高速バスに数十時間揺られ着いたお宅は、高校生の女の子とお父さんお母さんのいる三人家族。
敷地が広く、ニワトリや山羊がいたり、犬や猫がいたり、トラクターを所持していた。そして、大きなティピがあり、一人の男性が暮らしていた。更に、就学前の姉妹二人と若い夫婦の四人家族の小屋があり、居候というかたちで暮らしていた。お母さんは、イギリス映画に出てきそうな、
髪の毛がとても長くて、花柄のワンピースを着て、エプロンが似合う、
早口で訛りのきつい英語を話すおしゃべり好きなお母さんだった。
電気ガスは通っていたが暖炉があって、すごく味のある暮らしぶりだった。

ファームステイとは農作業をすることで宿泊と食事の世話をしていただけるステイ方法。
私はぶどう収穫をしてみたかったのだが、どうしても時期があわず、
レモンピッキングの仕事をした。(生レモンサワーよりワインが好き)
仕事をしたといっても、実働時間はたいしたことがなく、もっと仕事をさせて欲しかったが、オーナーは私を客人のように扱い、楽しませてくれるばかり。
仲間とのBBQに連れて行ってくれたり、マーケットに連れだしてくれたり
夜は毎晩ワインを飲みながら家族だんらんに混ぜてもらったり、本当に良いステイ先に出会えた。

娘さんと姉妹二人が、猛烈に私に興味をもってくれ、滞在中いつも手をひっぱって
まっすぐな瞳で私に微笑みかけ、相手をしてくれた。
目がくりくりで可愛いかわいいおしゃまな三人は、毎日化粧水をつけるの?
シャンプーは日本製のものを持ってきたの?とかいちいち驚いて興味津々な様子だった。
あまり英語の話せない私に、優しく丁寧に、ジェスチャーを交えながらいろんな話をしてくれた。

楽しいばかりの一週間はあっという間に終わり、最後の夜。
嬉しいメッセージやノートにびっしりのお手紙をいただいた。
よく、テレビのロケで日本人の行かないような海外に数日行って、最後に涙涙で別れるシーンがあるが、
あれはやらせじゃなくて本当だと思う。
期間限定の数日のような気がしないし、
愛着も湧く。
テレビもまともに映らないような田舎でも、電気をセーブして薄暗くても
反応に困る料理がでてきても、理解不能レベルを明らかに超えている英語で永遠話しかけられても
もっと居たいなって思った。
泣かれちゃった日には、
旅の途中なのに、もっと滞在しようかなって思っちゃう。

これこそが私のギフト。(やっと出てきたギフトの話。前置き長くてすいません)
心のこもったギフトがたくさんもらえる人ほど心が豊かだと思う。
幸せな生活を垣間見た私はたくさんのギフトをもらって
今でもこうして思い出にふけりあったかくなれる。

そして、娘さんが私にくれた“モノ”としてのギフトもある。
それは、花柄のワンピースだった。
彼女が所有していたワンピースだった。
私が、かわいいねと褒めると
私に似合うよとプレゼントしてくれた。
そんなつもりではなかったし何より申し訳ないので断ったが、彼女は私に持たせてくれた・・・

私のことを覚えていてほしいから
あなたにプレゼントしたい

震えるほどに嬉しかった。
ギフトって、こういうことか。
そのワンピースを着て最後の夜はお母さんと2人で深い時間までワインを飲んだ。
そのワンピースは今も大切にとってある。

私にとってこの一週間はギフトでした。
私にとってこの一年弱の海外生活はギフトでした。
私にとって今現在の自分自身の生活はギフトだと感じています。
短い人生の自分が選んだ生き方。
一つひとつ選択してきた結果。
それを大切に思えるかどうか。
人を大切にし、大切に思ってもらえるかどうか。
それは見返りを求めないことではないでしょうか。
人は出会って別れて、また出会って。その繰り返し。
もう会わない人もいるし、また会える人もいる。
もう会わないからといって、マイナスなわけじゃなくて
会えなくても、ずっと心に刻まれていく素敵な出会いがいっぱいある。
そういうものが人間をつくっていって、優しい気持ちを教えてくれる。
そんな風に考えています。

Jewel 4Urs.ではギフトへの気持ちを大事にしています。
どんな思いでプレゼントされるのか、大切に考えています。

プレゼントする側もされる側も嬉しい。皆様の大切なギフトに、少しでも寄り添えたら嬉しい限りです。

Jewel 4Urs. ジュエルフォーユアーズ Kei


kei@Jewel 4Urs.
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